「イタリアを救った神の子」 「パブリート(小柄)」とあだ名される華奢な体つきながら、素早く抜け目ない動きでゴールを陥れたストライカー。一人で局面を打開するタイプではないが、ペナルティーエリアでは類い希な嗅覚を働かせ、鋭い反応で得点を量産。80年代イタリアを代表するFWとなったのが、パオロ・ロッシ( Paolo Rossi )だ。 セリエBのビチェンツァで頭角を現し、77-78シーズンはセリエAで21ゴールを挙げて得点王を獲得。21歳で出場した78年杯アルゼンチン大会では、溌剌としたプレーで「今大会最大の発見」と神様ペレに言わしめた。 その後八百長事件に巻き込まれ不遇の時を過ごすが、82年W杯ス…