ボヘミアン・ラプソディ 第5話 臆病王マーティン前編 西暦929年10月、ボヘミア王に即位した15歳のマーティンは気性が激しく勇敢で武勇に優れた父ヴァーツラフとはほぼ真逆の人物であった。寛容で謙虚、臆病な性格で成人後にすぐに「臆病者」の異名を得て臆病王の名で呼ばれるような男だった。だが、皮肉なことに勇敢な父王が短い治世で大きな戦争が少なかった王なのに対し、臆病王は50年以上に渡る長い治世といくつもの戦争に巻き込まれ続けた王であった。父のように自身が戦陣に立つことは生涯無く、戦いは全て配下の将軍に任せていた。そして臆病王のボヘミア王国にとって戦争とは華やかな騎士物語のような戦いでなく、ただ嵐が過…
歴史的思考力を問う問題や歴史学的な観点からの設問は減少し、リード文や資料を読めば解けてしまう国語的な問題が非常に多かったように思える。歴史的思考力系の問題は、複数回答可の【13】・【14】で、これは歴史事象の背景・原因とその結果を考察させるものであった。歴史観の変化・歴史認識の恣意性の問題については、歴史上の評価が時代により変化することを扱おうとする設問もあったが(【11】や【30】など)、本質に迫ることが出来ず知識や国語力で解けてしまうものであった。また目についたものとしては、空欄補充を前提とした上で、その語句に関する設問を作ると言う形式が多い様に感じた。歴史が暗記科目ではないことを示そうと…