はじめ 『ユタと不思議な仲間たち』のDVDをみました。泣き虫ユタが座敷わらしとの交流を通じて精神的肉体的に強くなっていく成長譚です。何よりも音楽が素晴らしい。童謡のような懐かしい調べから和楽器を用いたロック、ブルース調、演歌調まで多様な音楽で劇世界を構成しています。ロックやブルースの音楽は一見すると和ものの題材に合わないように思われますが、座敷わらしたちの世界や勢い漲る若者の姿、彼らの疾走感と見事にマッチしていました。特に、ケンカの場面は『ウエストサイド物語』の《クール》を想起させるような踊りと音楽が一体となる秀逸な場面です。ユタの率直な台詞、座敷わらしたちの叱咤激励に心打たれますし、《生きて…