「黒いオルフェ」はかなり古い映画で、その中の代表曲「カーニバルの朝」は、ルイス・ボンファにより作曲された。映画自体は、とても悲しい結末なので、私は未だ見る勇気がない。ただ、曲の方は大好きで、色々なバージョンを聴いている。哀愁あふれる名曲だ。曲の印象がこんな陳腐な表現だと、返って作品を貶めそうで怖いよ〜! 演奏は、作曲者ご本人の弾き語りバージョンが、やはりおすすめだ。一言一言置いていくような、呟くような歌い方に、優しさがある。また、歌のないバージョンでは、今や鬼籍のの天才ギタリスト、バーデン・パウエルの演奏もいい。彼は、超絶技巧もクールな表情で淡々と弾くタイプ。スリムな手は女性かと思わせる繊細さ…