岩波書店の『思想』2024年1月号に寄稿しました。12月26日発売。ぜひご笑覧ください。 僕は「重力と歴史──新宿ホワイトハウスの歪んだ立方体」と題して、磯崎さんの最初期の仕事である新宿ホワイトハウスの改修に携わった経験を起点に、建築にとって幾何学とはなんなのか、それが「歪みうる」とはどういうことなのか、といったことを書いてみた。商業誌に2万字弱の論考が載るのははじめてで、しかもあの『思想』ということで、気合を入れて書いた(『思想』は商業誌というかもはや紀要みたいなものだけれど)。思えば、修士〜博論のテーマであった「建築における幾何学と尺度」は、故・柄沢祐輔先生と、磯崎さんの現代的な可能性につ…