老いのひとこと 寄り添うように伊藤家の墓が 一回り以上年下ながらもわたしには掛買いのない朋友になる。 其の舟田敏さんと久し振りにジョイフルにて歓談した。 此の彼とは誠に不思議な御縁で十年以上のお付き合いを戴く、と云うよりわたしにすれば師と仰ぐに相応しい間柄になろう。 彼はおもむろに実父の話をする、三文文人ながらも俳句を嗜んだのだという。 その彼のお父上が大正時代に北原白秋が編纂した雑誌に事もあろうに名前が掲載されていて更にその仲間内には岡良一や伊藤武雄らも連なって居たのだと目を丸くして解説する。 つまり、彼のお父さんは岡良一や伊藤武雄と同列の文人としてその名を馳せていたことが分かる。 但し、話…