本書は古書市で買ったと思うのだが、先ずタイトルに惹かれた。幕末、会津戦争や長岡城攻防戦で有名な北越戦争などはよく知っているが、二本松の落城に関しては殆ど纏まった本などなかったので、作者は無名でもこれは買うしかない1冊だった。読後、解説で初めて分かったが、第一部、二部からなるこの本の発行は昭和13年から14年とかなり古いもので、第三部として明治15年の福島事件を扱ったものがあるらしい。自由民権派の河野広中と、それを弾圧する三島通庸の話で、ぜひにも読んでみたいが、これに巡り合う可能性はかなり低そうだ。さて、冒頭すっかり忘れていたが、慶応4年4月20日未明の奥羽鎮撫参謀世良修蔵が福島北町の妓楼で暗殺…