今年39冊目読了。京都生まれ京都育ち、国立民族博物館初代館長にして京都大学名誉教授の筆者が、京都人の常識や本音を忌憚なく語る一冊。 よくもまぁここまで京都中心主義!と圧倒されるような中身。「京都人は気位が高い」のも、この書を読むと(是非はともかく)宜なるかな、と感じる。 筆者は、京都の独自性として「日本にはめずらしいことだが、京都のひとの心のなかには、ぬきがたい中華思想がひそんでいる。中華思想というのは、文字どおり、自己の文化を基準にして世界をかんがえるという発想である」「京都市民は、ここが日本の中心である、日本文化の本物は全部ここにある、ほかのものは二級品とかんがえてきた。その意識をささえる…