「星撒きの、巫女?」 大人びた少女の顔と、その名前を聞いてアルデスの思考は行き詰まる。 巫女と呼ばれた少女はくすくすと、その硬直した顔を見て笑った。 「聞いたことないかな? 私、夢でそう言ってなかった?」 「……そんな事は一言も言ってなかった」 「そ。まぁ本名じゃないし、いいんだけどさ」 巫女は興味を失ったように言うと、軽そうな体をベッドへと投げた。実際、羽根よりも軽いんじゃないかという程で、アルデスも驚く。 「君の質問に答える前に、まず君はもっと自分の事を知るべきだよ」 「俺の、こと?」 「そう。そうじゃないと話は始まらない」 その言葉が彼の記憶を辿ると、今までの疑問が一気に浮かび上がる。 …