光陰矢の如し。私が学生落語に関わり始めたのはもう15年前。それから数多くの学生が社会に巣立ち、何十人かの学生が噺家の道を選んだ。その中の何人かは私に落語家になりたいと相談に来ました。「師匠は誰でもいいので落語家になりたい」と言ってきた者もいたなあ。(笑)あれには驚きました。そこまで自分の人生を人にゆだねるなよと思った。 そんな経験から、ある時から一切その手の相談には乗らなくなりました。自分の力で入門して、苦労して、再会する。それがお互いに幸せなことだとわかってしまったから。 その中でも、上方落語の学生たちとは結構付き合いがあった。私は上方の師匠をあまり存じ上げないから、逆に相談とかは受けない。…