今回は静岡県島田市の智満寺(ちまんじ)について。 智満寺は市西部の山中に鎮座する天台宗の寺院です。山号は千葉山。 創建は伝承によると奈良時代。神護景雲年間(767-770年)に、鑑真の孫弟子である広智によって開かれ、光仁天皇から本尊の仏像と智満寺の寺号が下賜されました。当初の山号は広智山または宝亀山だったようですが、火災で境内伽藍を焼失したのち、1189年に源頼朝の命を受けた千葉常胤によって再建されたため、現在の山号に改められました。室町時代には今川氏や徳川氏の庇護を受け、現在の伽藍が再建されています。江戸時代も徳川家からの崇敬がつづいたようです。 現在の境内伽藍は安土桃山から江戸前期にかけて…