ところで… 今回、行先は母ちゃんの希望で決めたんだけどね…。松山ならばと…父ちゃんも行きたい場所があった。(たくさんあるけど『ここだけは』っていう場所) それは松山からJRで1時間程の「大洲市」。司馬遼太郎のライフワークだった「街道をゆく」の第14巻は「南伊予・西土佐の道」で、この巻が週刊朝日に掲載されたのは1978年の9月から12月にかけてのことなのだが…。 「街道をゆく」はどの巻も味わい深いけれども、四国、とくに伊予国(愛媛県)は司馬さんの「愛情」が格別に深い土地のように、父ちゃんには感じられる。この巻の冒頭は、正岡子規の舎弟ともいえる高浜虚子の「子規居士と余」という本の引用で始まるのだが…