冬の初めになって今年は神事がいっさい停止されていて寂しい。 つれづれな源氏はまた五の宮を訪ねに行こうとした。 雪もちらちらと降って艶《えん》な夕方に、 少し着て柔らかになった小袖《こそで》に なお薫物《たきもの》を多くしたり、 化粧に時間を費やしたりして 恋人を訪《と》おうとしている源氏であるから、 それを見ていて気の弱い女性は どんな心持ちがするであろうと危ぶまれた。 🪷🎼#あの日も雨 written by#yuhei komatsu 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧ください🪷 https://syounagon.jimdosite.com 🪷聴く古典文学 少納言…