日本国有鉄道、JR東日本・JR東海の近郊型電車。
205系で採用したステンレスボディや界磁添加励磁制御を採り入れており、205系同様JR発足後も製造されている。
当初は田町車両センターに所属し、東海道本線・伊東線で運用された。編成は10両編成と5両編成があり、両者の組合せにより最長15連で運用される。0番台がセミクロスシート車(N1〜N6編成)、2000番台がオールロングシート車(N21〜26・31・32編成)で、5連(N51〜N64編成)はすべて2000番台である。10連のうち2両がグリーン車で、かつては平屋サロ(サロ211またはサロ210)+2階建てサロ(サロ213またはサロ212)、もしくは2階建てサロ2両の組合せがあった。
E231系投入に伴う113系置き換えにより捻出された2階建てグリーン車サロ124・サロ125を改造。東海道線に投入し、同線211系グリーン車は全て2階建てサロの組合せとなった。
その後2011年からはE233系近郊タイプが田町車両センターにも投入されたため順次運用を離脱、そのうち基本10両編成は、クハ・モハを再組成して6両化し、長野総合車両センターへ転属、同所の115系C編成の置き換え用として、2014年6月から中央東線をメインに運用されている。
0番台4両編成2本C1・C2編成が投入された。
新製時からJR化後のわずかの間、電気連結器の代わりにジャンパ線が装備され、外装は湘南色の帯ではなく「中京色」という青地帯に白のピンストライプが入った帯をまとっていた。
1999年に313系を導入するダイヤ改正で、4両編成の同編成は運用を311系(全編成が4両編成)と共通化するためにヨーダンパ設置・ブレーキ増圧工事が施され最高速度が110km/hから120km/hに引き上げられた。側面表示器の種別・行き先の分割と311系・313系と併結した時のLED表示器を操作するための設定器と確認用の小型LED表示器を助士席側に設けた。
かつては改造前は快速、改造後は新快速運用があった。
2011年9月から、C1、C2編成とも神領車両区に転属。編成もK51・K52に変更された。現在は神領のロングシート編成と共通で、中央西線、関西線で運用されている。
宇都宮・高崎線系統で活躍中の寒地向け仕様車。高崎車両センターに所属。編成は今までは5両編成のみで3編成併結により最大15両で運用される。1000番台(B1〜B11編成)がセミクロスシート車、3000番台(A1〜A62編成)がオールロングシート車。かつては湘南新宿ラインにも入っていたが、現在は撤退。宇都宮線の上野口からは2013年春に撤退。黒磯口では2013年夏に半数が京葉線で余剰になった205系に置き換わった。
そして現在、3000番台の一部編成に随時前述の0番台・2000番台の旧平屋サロ及び2階建てサロ(サロ124・サロ125からの改造も含む)を編成に組み込み、グリーン車組み込み10両編成化(C1〜)を進めた。(10両編成化時に過剰となったサハ2両は順次廃車となっている)
3000番台についてはグリーン車を連結していない編成のうち14本が幕張車両センターに転属し、帯の色を255系およびE257系500番台に準じた青・黄に変えて06/10/21より房総ローカル運用を開始。その後、京浜東北線でE233系投入により余剰になった209系の転属をうけ、過剰になったサハ2両を抜いて3両編成となり長野車両センターへ転属。115系を置き換えている。
また、高崎の方の車両もE233系の投入やそれに伴う205系600番台の転属で余剰になった車両の一部が転用されて長野に転入、3両編成は元幕張車と共通で運用されている。
1988年にJR東海が独自に製造した211系。基本は全車ロングシートでトイレ設備がない。
前面形状が213系のような助士席側と貫通扉の窓が拡大され、電源装置をMGからSCV*1への変更、インバータ式の冷房装置であるC-AU711を搭載し、従来形式と屋根周りやスカートの形状が異なる。
神領車両区に配置されている初期に製造された車両の側面表示器はLEDであり、他の番台の車両より表示部の天地寸法が狭い。
しかしLED表示器の文字が見づらかったためか、増備分の車両は側面表示部の天地寸法は初期車と同じで通常の幕式になり、トイレつきのクハ210-5300番台と狭小トンネル対応のC-PS24パンタグラフを装備したクモハ211-5600番台、5600番台と同じ外見で主電動機などを213系のものにして2両編成での運用ができるクモハ211-6000番台のなどの後期に製造された車両の側面表示部の寸法が113系と同じ通常のサイズへ戻された。神領車両区の5000番台には編成の組み換え等で3種の側面表示器が見れる編成が存在する。
現在、313系と同じタイプのドアチャイムの取り付け及びシングルアームパンタグラフへの交換が進行中。
主な運用区間は下記の通り。
2005年の愛・地球博開催時は名古屋〜万博会場最寄の愛知環状鉄道、万博八草駅を結ぶ臨時列車「エキスポシャトル」に抜擢され万博輸送に活躍した。
静岡車両区所属の車輌は、熱海〜静岡〜浜松などの比較的長距離の運用が多く、また同区間を長距離乗車する利用客も多いため、トイレのない211系はトイレ付きの313系2500・2600・2300番台を併結して運用するケースが多くなっている。
*1:静止コンバータ