以上、『白鍵と黒鍵の間に』(2023:冨永昌敬)より 『白鍵と黒鍵の間に』(2023:冨永昌敬)を、ヒューマントラストシネマ有楽町シアター1にて見る。1200円。 ジャズへの希望に満ち溢れた博、そして銀座の汚い垢にまみれてしまった南、このふたりには3年という月日が存在した。それが無垢な白鍵と、垢にまみれた黒鍵、ということか。この二人の時間の経過をたった一晩に凝縮させて、一人二役で登場させる、というおもしろい構成。発想はなかなか良い。 でも、出来上がった作品は、登場人物たちがちょこちょこ動き回っているだけで、深みも見せ場も何もない。肝心のジャズの演奏もイマイチ。 良かったのは93分という短さだけ…