監修の片桐悠自さんから『メランコリーと建築』を送っていただきました(訳は服部さおりさん、佐伯達也さん)。ありがとうございます。 ポルトガルの建築家であったディオゴ・セイシャス・ロペス(1972-2016)によるアルド・ロッシ論である。 すでに20世紀の思い出というべきか。アルド・ロッシは故磯崎新さんと同年生まれである。ぼくからはふたまわり年上だが、同時代人であったといえなくもない。福岡のイル・パラッツォではささやかなパーティを開催したこともあった。 本書はよく文献にあたっていて、かならずしも主観的、個人的な論考ではなく、20世紀西洋における研究史をよく点検したうえで、それとの整合性、そこからの…