すでに写真家としてのキャリアをスタートさせていたアニエス・ヴァルダは、1954年にこの映画デビュー作を撮ったけれども、この作品は「ヌーヴェル・ヴァーグ」の先駆け、もしくは「ヌーヴェル・ヴァーグ」の最初の作品とみなされているようだ。 ラ・ポワント・クールトとは南フランスの「漁師の村」として知られる場所の地名で、ヴァルダがさいしょ数日間、この村で写真撮影を行ったのだけれども、そこで「長編映画を撮る」ことを決意した。ヴァルダはそれまでに約20本の映画しか観たことがなかったということで、彼女はこの作品について「カメラをどこに、どのくらいの距離に置き、どのレンズとどんな照明を使うかということだけを考えて…