人的資本経営は、実務の世界では「人材を資本と捉えて企業価値の向上につなげる経営手法」だと定義されているようです。例えば、パーソルの調査によると、「近年、大企業を中心に、人材を「資本」と捉えて、採用や育成などの人材施策に投資を行うことで、中長期的な企業価値向上につなげる「人的資本経営」の動きが加速しています」とあります。これまで人的資本経営をやっていなかった企業があるということ自体驚きですが、とにかく、現在は、人的資本経営を「導入」している企業が増えているようです。前回は、この人的資本経営というコンセプトが、アメリカを中心に1990年代から2000年代初頭に次々と発表されたコンセプトが組み合わさ…