1 「バブル退治」 バブルによる景気の過熱は、インフレの懸念と共に政府及び日本銀行に対策を迫られる。 1989年4月には日本で始めての消費税がスタートする。日本銀行は「平成の鬼平」(命名者は佐高信)と呼ばれた三重野康総裁が主導して、1989年5月から1年半の間に5回、矢継ぎ早に公定歩合を引き上げて金融引き締めを図る(塩田潮著「金利を動かす男たち」)。但しこれだけでは景気加速に歯止めはかからず、1989年の大納会で、日経ダウ平均は最高値38,915円とピークをつける。 *歴代の日銀総裁を描いたノンフィクションの傑作(Amazon) 2 総量規制 1990年3月に大蔵省銀行局長が通達した「土地関連…