『続・善と悪の経済学 資本主義の精神分析』(トーマス・セドラチェク/オリヴァー・パンツァー、2018) <以下一部抜粋・要約> 経済の肉体と魂と精神とは 経済の「肉体」面を分析する試みは、これまでに実体経済や、原料、機能、会計、産業、生産と消費等「リアル」な分野で多数行われてきた。 一方、経済の「魂」や「精神」の研究はあまりなされてこなかった。 経済の「魂」とはいうなれば、学問としての経済の研究で、人間が何を知っているか、システムとして、経済をどう包括できるかなどの知的で抽象的な話だ。 かたや経済の「精神」とは、人間が何を希求し、何に惹きつけられるのか、経済学という分野は、そもそもなぜ存在する…