出版社。日本文学、歴史・文化史・民俗学、芸能・演劇、映画・映像などの書籍を出版。
映画は世界を記録する ドキュメンタリー再考(日本映画史叢書 5)
ZEAMI―中世の芸術と文化〈03〉特集 生誕六百年記念金春禅竹の世界
かぐや姫幻想―皇権と禁忌
光と影の世紀―映画史の風景
源氏物語と物語社会
王朝の性と身体―逸脱する物語 (叢書・文化学の越境)
幻灯の世紀―映画前夜の視覚文化史
日本映画とナショナリズム 1931‐1945 (日本映画史叢書1)
時代劇伝説 チャンバラ映画の輝き(日本映画史叢書 4)
『青鞜』という場―文学・ジェンダー・“新しい女” (叢書・文化学の越境)
ZEAMI―中世の芸術と文化〈02〉特集・立ちあがる場と風景
近代演劇の来歴―歌舞伎の「一身二生」 (明治大学人文科学研究所叢書)
映画と「大東亜共栄圏」(日本映画史叢書 2)
源氏文化の時空 (叢書・「知」の森)
中世王権と即位潅頂―聖教のなかの歴史叙述
日本史の脱領域―多様性へのアプローチ (叢書・「知」の森)
グループワーク(フィールドワーク)をすすめるさいの参考書を17冊えらんでみました。 88歳ひとり暮らしの 元気をつくる台所 作者:多良 美智子 すばる舎 Amazon 87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし 作者:多良 美智子 すばる舎 Amazon 総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史 (青弓社ライブラリー) 作者:渡邉 大輔,相澤 真一,森 直人 青弓社 Amazon 団地と移民 課題最先端「空間」の闘い (角川新書) 作者:安田 浩一 KADOKAWA Amazon 再現・昭和30年代団地2DKの暮らし (らんぷの本) 作者:青木 俊也 河出書房新社 Amazon 郊外住宅地の再生と…
日本映画とナショナリズムの時代──娯楽・闘争・プロパガンダ 作者:岩本憲児 森話社 Amazon
Diffの記事を書いたのでお知らせしておきます。 diff.wikimedia.org Diffとは、Wikimedia(Wikipediaを含む)に関連する記事を掲載するメディアです。 私はWikipediaの編集に継続的に取り組んでおり、Wikipedia関係の記事はDiffにアップしていこうと思います。今回は、最近編集したWikipedia記事について、考えたことを(かなり真面目に)書きました。 記事で触れたWikipediaのリンクと書籍を一覧にしておきます。 セクシュアリティ・ムルデカ - Wikipedia 北京クィア映画祭 - Wikipedia 吉屋信子 - Wikipedia…
一条真也です。『心霊スポット考』及川祥平著(アーツアンドクラフツ)を読みました。「現代における怪異譚の実態」というサブタイトルがついています。著者は1983年、北海道生まれ。成城大学文芸学部准教授。博士(文学)。専門は民俗学。 主な著作に『偉人崇拝の民俗学』(勉誠出版、2017年)、『民俗学の思考法』(共編著、慶應義塾大学出版会、2021年)があります。 本書の帯 本書の帯には、「『恐るべき出来事』が呼び起こす場所と記憶の文化」と書かれています。アマゾンの内容紹介には、「『心霊スポット』という言葉が、雑誌・テレビのメディアに使用され始めたのは1990年代前半。その後、『神奈川ジェイソン村』『新…
棋客*1「光本順「クィア考古学の可能性」」https://chutetsu.hateblo.jp/entry/2024/01/16/120000 曰く、 光本順「クィア考古学の可能性」(『論叢クィア』第2号、2009)を読みました。一つの学問の指針を知ることができるよい論文でした。簡単にまとめておきます。 「クィア考古学」とは耳慣れない言葉かもしれませんが、第三波フェミニズムを受けてフェミニスト/ジェンダー考古学が生まれた後に、更にその不徹底な部分を再考・解体するために生まれたものだそうです。大きな方針は以下です。異性愛という強制への対抗 (異性愛規範・男性中心主義を導く)規範的な考古学的実践…
光本順「クィア考古学の可能性」(『論叢クィア』第2号、2009)を読みました。一つの学問の指針を知ることができるよい論文でした。簡単にまとめておきます。 「クィア考古学」とは耳慣れない言葉かもしれませんが、第三波フェミニズムを受けてフェミニスト/ジェンダー考古学が生まれた後に、更にその不徹底な部分を再考・解体するために生まれたものだそうです。大きな方針は以下です。 異性愛という強制への対抗 (異性愛規範・男性中心主義を導く)規範的な考古学的実践への対抗 しかし、これは過去の社会に「同性愛者」や「クィア」を探し求めることが目的ではない。 ③が危うい研究で慎むべき行為だということは、杉浦鈴「クィア…
◆2024年◆ ・文藝年鑑 ・[連載]大澤聡「快楽の諸相(下)――国家と批評《第35回》」(『群像』、講談社、●-●頁、2024年6月号) ・[エッセイ]大澤聡「出版の第二思春期?」(『図書』、岩波書店、11-15頁、第905号、2024年5月号) ・[連載]大澤聡「文芸時評《4月》――マッチング小説 理想との差分が招く欲望」(『毎日新聞』、毎日新聞社、夕刊文化面、2024年4月24日) ・[論考]大澤聡「ふたつの庭、あるいは碁」(『ゲンロン16』、ゲンロン、114-131頁、2024年4月5日) ・[書誌]大澤聡「『岩波月報』総目次(一九三八年一月号―七月号)」(『近代出版研究』、近代出版研…
特集『〈紫式部〉を歴史から読み解く』 (前振り) 一般財団法人 歴史科学協議会(2023年12月時点の記載) 2024年のNHK大河ドラマは「光る君へ」。大河ドラマ史上二番目に古い時代*1を扱うこと、女性が主人公であること、何より、あの『源氏物語』を書いた紫式部の人生を追うということで、注目が集まっています。 紫式部は、日本では小学六年生で習う人物です。『源氏物語』があまりに有名なので意外かもしれませんが、ほとんど歴史資料に残っておらず、実態がよくわからない女性です。ドラマでは藤原道長との恋模様が描かれるようですが、紫式部の人生はもちろん、道長ありきではありません。彼女の出身階層、親族や家族、…
琉球(沖縄)の歴史を見ると、15世紀に尚氏が統一王国を作り、さらにその後別の系統の尚氏が王朝を継いで明治時代に琉球処分で沖縄県とされるまで続きます。 先の王朝を第一尚氏、次を第二尚氏と言います。 第一尚氏の王国ができる前は、北山、中山、南山の三国が鼎立した時代があり、それ以前には各地に豪族が割拠する時代があったと言われていますが、その頃のことは史料もほとんどなくよく分かっていません。 しかし目を東アジア全体に転じると別の事実が見えてきます。 日本で言えば室町時代以降、倭寇と呼ばれる人々が朝鮮から中国にかけての沿海地域に侵入するということがありました。 東シナ海などの海域を広く行き来した倭寇が琉…
◆執筆一覧【2017年】 ・[連載]大澤聡「アーカイブ[64]――ブツとしてあること」(『出版ニュース』、出版ニュース社、17頁、2017年12月下旬号) ・[連載]大澤聡「ネット社会時評[12月]――一企業が判断する「善」 医療情報の検索結果」(共同通信、2017年12月20日配信) *全国各紙に順次掲載 ・[コラム]大澤聡「設計と偶発が紙面にむすぶ再帰的な雑多性――『レム・コールハースは何を変えたのか』」(伊藤公文編『百書百冊――鹿島出版会の本と雑誌』、鹿島出版会、235-236頁、2017年12月25日) ・[回答]大澤聡「2017年下半期読書アンケート」(『図書新聞』、図書新聞、第33…
◆執筆一覧【2012年】 ・[解説]大澤聡「SF」/「参考図書」/「日本思想」/「マスメディア」(中西裕編『書誌年鑑2012』、日外アソシエーツ、455-456,466-467,474,479頁、2012年12月)・[連載]大澤聡「アーカイブ[4]――書込みと完全保存」(『出版ニュース』、出版ニュース社、17頁、2012年12月下旬号)・[連載]大澤聡「書物論の最新地図[8]――『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』を測量する(下)」(『図書新聞』、図書新聞、第3090号、8面、2012年12月15日)・[連載]大澤聡「雑誌観測[11月]――規格と市場の要求」(『毎日新聞』、毎日新聞社、文…
知恩寺秋の古本まつりも11月5日で終了。私の古本生活も一段落である。今回の古本まつりでは、特に竹岡書店の均一台で色々拾えました。写真を挙げた『演劇博物館の栞』(早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、昭和15年12月)や『歌舞伎劇場図大展覧会目録:演劇博物館開館一週年記念』(演劇博物館後援会、昭和4年10月)がその例である。演劇博物館は、昭和3年10月の開館。初期の博物館の史料が古書市場に出たのだろうか。非常に状態がよく、旧蔵者が気になるところである。上京して博物館で「没後130年河竹黙阿弥ーー江戸から東京へーー」を観たばかりで、一種のシンクロニシティでもあった。 さて、最近読んだ村島彩加『舞台の面…
論説「映画痴人 蓮實重彦」 A 表層批評の紋切り型 蓮實重彦の表層批評はコンテクストがあってこそできる放言にすぎない。文芸批評における『夏目漱石論』(講談社文芸文庫、二〇一二年)ならば作家の伝記的事実に基づいた解釈を否定し例えばあえて「横臥」に着目したり、『大江健三郎論』(青土社、一九八〇年)においては政治性や寓意を無視して「数字[一]」にのみ触れる遊戯、曲芸だ。それは映画についても同じことで、ジョン・フォードの映画といえば『真珠湾攻撃』December 7th(一九四三年)、『ベトナム、ベトナム』Vietnam! Vietnam!(一九七一年)といった作品を完全に黙殺して恣意的に選んだ商業的…
「デイヴィッド・ホックニー展」@東京都現代美術館 好きな画家を聞かれた東京藝大生へのインタビューを見た。 その回答がアンディ・ウォーホルとデイヴィッド・ホックニーだった。 アンディ・ウォーホルはマリリンモンローを題材にしたポップアートで知っている。 しかし、デイヴィッド・ホックニーは初耳。 ということで展示会に行ってみた。 色鮮やかなポップアート。 窓から見える日常の景色、特に四季を描いたり、映像化した作品が印象的。 73~4歳になってipadを用いて絵を描くという好奇心にも感嘆する。 大御所になっても現状打破。現状打破するから大御所なのかもしれないが。 こういう絵を1枚欲しいものだ。 春はま…
一年に一度の特選古書展と青空古本まつりである。 金曜の初日、開場5分前くらいに到着。あきつ、かわほり、魚山堂などなどじっくり見ていく。これはどうしようかと散々逡巡したものがあったが、結局買ってしまった。 「一葉全集」(博文館)明治30年1月7日初版裏表紙と口絵欠600円 若松しづ訳「小公子」(博文館)明治44年11月20日21版500円 先日表紙裏表紙と口絵欠の「一葉全集」を買ったけれども、今回のは口絵欠。本文も一ページ分コピーで補われていた。とはいえ、これで初版1冊分の資料が揃う。「小公子」は明治期の翻訳事情を伝える1冊として資料用に購入。 村上浪六「草枕」(青木嵩山堂)明治30年4月25日…