序文・創作に火がついた 堀口尚次 倶利伽羅峠(くりからとうげ)の戦い、または、砺波山(となみやま)の戦いは、平安時代末期の寿永2年に、越中・加賀国の国境にある砺波山の倶利伽羅峠〈現富山県小矢部市-石川県河北郡津幡町〉で源義仲軍と平維盛(これもり)率いる平家軍との間で戦われた合戦。治承・寿永の乱における戦いの一つ。 『玉葉』には「官軍〈平家軍〉の先鋒が勝ちに乗じ、越中国に入った。義仲と行家および他の源氏らと戦う。官軍は敗れ、過半の兵が死んだ」とのみ記されている。また『源平盛衰記』には、義仲が400~500頭の牛の角に松明をつけて平家軍に突進させ谷底へ落としたという「火牛(かぎゅう)の計(けい)」…