斎藤環の著書。
ファリック・ガールズ(ペニスを持つ少女)をキーワードに、アニメ美少女やおたく、萌えを分析する。対象物で評論や妄想(二次創作物の創作やマスターベーションなど)を楽しむ(ことをおさえられない)のがおたくなのだと、おたくとマニアの違いを明確に定義するのが爽快。精神科医としてひきこもりなどの若者をめぐる病理にたずさわる立場から、おたくは精神病者ではないなど、おたくを冷静に考察する最重要参考資料。新世紀エヴァンゲリオン評論ブームの後の「おたく評論」のきっかけとなった。
ナウシカ、セーラームーン、綾波レイ…。日本の漫画、アニメ空間には「戦う少女」のイメージが溢れている。「トラウマ」をもたない可憐で無垢な戦闘美少女の特性と、「おたく」の心的機制を、セクシュアリティの視覚から分析。
出版社の紹介文より引用