ゲルマン諸語の一部だから,言語としては目新しいものはあまりないのだけれど,日本とオランダとの関係とか,オランダという国としての魅力とか歴史的なものとか,そういう周辺情報も含めて面白く読ませてくれる。この「しくみ」シリーズ,だいたいのフォーマットは決まっているとはいえ,やはり著者によって微妙な良し悪しが出てくるのだな。 オランダ語のしくみ《新版》作者:清水誠白水社Amazon i 世の中に文法より人生と無関係なものは,まずないでしょう。生きる希望を失った人に動詞の活用を唱えてみても,教われることはなさそうです。ドイツの文豪ゲーテも,文法学者ほど芸術の本質から遠い者はいない,などという名言を残して…