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大関松三郎

(読書)
おおぜきまつさぶろう

大関松三郎は昭和6年に古志郡黒条村下下条に大関仁平次の三男として生まれた。兄弟は7人で、家は小作農であった。黒条尋常小学校で寒川道夫教諭の指導のもと、泉からわき出るように生活詩を作り出した。6年生の時、浄書、装丁し詩集としてまとめる。昭和16年に、新潟鉄道教習所に入所し、卒業後は機関助手になる。海軍に志願し、昭和19年山口の防府海軍通信学校からマニラの海軍の通信隊に赴任中、南支那海で魚雷攻撃を受けて戦死した。昭和26年、戦時中反戦教育者として逮捕されていた寒川道夫は、没収されてた松三郎の詩を集めて詩集「山芋」として出版した。

   虫けら

一くわ

どしんとおろして ひっくりかえした土の中から

もぞもぞと いろんな虫けらがでてくる

土の中にかくれて

あんきにくらしていた虫けらが

おれの一くわで たちまちおおさわぎだ

おまえは くそ虫といわれ

おまえは みみずといわれ

おまえは へっこき虫といわれ

おまえは げじげじといわれ

おまえは ありごといわれ

おまえらは 虫けらといわれ

おれは 人間といわれ

おれは 百姓といわれ

おれは くわをもって 土をたがやさねばならん

おれは おまえたちのうちをこわさねばならん

おれは おまえたちの大将でもないし、敵でもないが

おれは おまえたちを けちらかしたり

これおしたりする

おれは こまった

おれは くわをたてて考える

 

だが虫けらよ

やっぱりおれは土をたがやかさんばならんでや

おまえらをけちらかしていかんばならんでやなあ

虫けらや 虫けらや

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