南の遠州灘と東の駿河湾を分かつ岬。岬の南側は、静岡県の最南端となっている。 御前崎の名は、平安時代にこの場所にあった、白羽官牧という官営の馬牧場が元になったと伝わっており、その官牧に因んで一帯が御厩崎と呼ばれ、さらに御前崎に転じたという。そのほかにも、船で運ばれていた馬90頭が遭難し、1頭を除いて御前岩になったという伝説から、その岩の前の岬ということで御前崎になったという説などがある。 ちなみに、この伝説で生き残った1頭の馬が辿り着いた場所に建立されたのが、今の駒形神社であるという。どちらにせよ、御前崎は馬と関わりの深い地名のようだ。 御前崎を形成する御前崎台地は、海成砂礫層が上に乗る隆起海食…