ドイツ文学者、九州大学名誉教授、長崎外国語大学学長。1940年12月26日佐賀市生まれ。福岡県立筑紫ヶ丘高等学校卒、1964年九州大学文学部独文科卒、67年同大学院博士課程中退、九大文学部助手、1969年神戸大学教養部講師、75年助教授、1979年鹿児島大学法文学部助教授、84年教授、1989年九大文学部助教授、94年教授、2000−02年文学部長・人文科学研究科長、2004年定年退官、名誉教授、長崎外国語大学教授・学長。
清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 アニメ『TOM THUMB』(NIKOLAY LICHTENFELD and IVAN KOSTIURIN)を観る アニメ版・二十一世紀の黙示録 清水正 連載15 森の中の羅針盤、数字、絵をめぐって 今まで、アニメ『TOM THUMB』を様々な視点から解読してきたが、今回はこれらの解読を踏まえたうえで、森の中に示された〈羅針盤〉、〈数字〉(3、4、7…
『雅歌④ 神の愛の言葉』 Ⅰ、はじめに Ⅱ、神の人に対する愛のことば Ⅲ、神に愛された人の生き方 Ⅳ、おわりに Ⅰ、はじめに (左:レオナルド・ダヴィンチ「受胎告知」、右:上ライン地方の画家「楽園としての庭に座すマリア」 ) ・前回までのまとめ: 雅歌はおそらく紀元前10~6世紀のソロモンから南北王国分裂時代にかけてつくられた文書。ラビ・アキバが「全世界も雅歌がイスラエルに与えられた日と同じ価値を持たない。すべての諸書は聖なるものであるが、雅歌はその中でも最も聖なるものである。」と述べ、ヤムニア会議で聖書正典に含まれる。 解釈は大きく四つに分かれる。①象徴的解釈(神とエクレシア(教会・集会)の…
『雅歌③ 夜に神を求めること』 Ⅰ、はじめに Ⅱ、夜に神を求めること Ⅲ、神の到来 Ⅳ、おわりに Ⅰ、はじめに (左:レンブラント「夜警」 右:古代の神輿or 王の輿) ・前回までのまとめ: 雅歌はおそらく紀元前10~6世紀のソロモンから南北王国分裂時代にかけてつくられた文書。ラビ・アキバが「全世界も雅歌がイスラエルに与えられた日と同じ価値を持たない。すべての諸書は聖なるものであるが、雅歌はその中でも最も聖なるものである。」と述べ、ヤムニア会議で聖書正典に含まれる。 解釈は大きく四つに分かれる。①象徴的解釈(神とエクレシア(教会・集会)の関係)、②戯曲説、③世俗的恋愛詩集説、④婚礼儀式の際に用…
「ルキノ・ヴィスコンティとの対話」(『ヴィスコンティ秀作集1 ベニスに死す』に所収。この本ではトーマス・マンの原作小説”Der Tod in Venedig”を『ヴェニスに死す』、ヴィスコンティの監督映画”Morte a Venezia”を『ベニスに死す』と訳名を表記分けしているが、この論考では映画も『ヴェニスに死す』と一本化する)におけるヴィスコンティの発言を主軸に、「筆者註」として、トーマス・マン(1875~1955年)の『ヴェニスに死す』(1912年)、『ファウストゥス博士』(1947年)、「『ファウストゥス博士』の成立」(1955年)、『非政治的人間の考察』(1918年)やテオドール・…