通信鉄塔が建つ天神山城本丸の削平地 標高163mの天神山に築かれた山城で、萩城ともいう。 史料に初めて見えるのは元亀3年(1572)だが、一説には、まだ長尾景虎と名乗っていた頃の上杉謙信が天文23年(1554)に築城したともいい、松倉城との近さから、長尾氏に従属していた椎名氏を後援する立地というのがありありと見える。ただ、別の説として、松倉城の支城として椎名氏が築いたという説もあるようだ。 後に、椎名康胤が上杉氏から離反すると、上杉氏にとっては越中における攻略拠点となり、椎名氏の名跡を継ぐべく椎名小四郎を名乗った長尾景直が置かれている。そして、さらに領地が西へ広がるにつれ、重要な中継拠点になっ…