はじめに 筆者は、現在の問題の解決の仕方として、資本主 義、自由主義、全体主義、社会主義、ファシズムと 異なる協同主義を考えてきました。そしてそれを四 潮流論とか総力戦体制論などから、戦前、戦中、戦 後、ポスト戦後にわたって考えてきて、ご存じのと おり、自由主義と協同主義の共時通時における関係 性と、その螺旋的な展開ということを基本にして、 政治、社会、制度、戦争などから検討してきました (雨宮昭一『戦時戦後体制論』岩波書店、1997 年。 同『占領と改革』同、2008 年。同『日本近現代史を どう見るか』岩波書店、2010 年。同『戦後の越え方』 日本経済評論社、2013 年…