少しずつ、歴史に歪みが生まれつつあった。 まずは、3年間続いた明智光秀討伐戦争。これを制し、織田家中最大勢力を握ったのが羽柴秀吉という点は史実同様であったが、その後彼が柴田や徳川を下し織田家を乗っ取る・・・という図は、この世界では描かれることはなかった。 それどころか、柴田は健在で、そして織田家中に第三勢力が生まれてしまう。それは、史実では羽柴や徳川に利用され打ち捨てられる運命にあったはずの信長次男・織田信雄。 明智討伐戦争の間に紀伊半島南部に支配圏を広げ、信孝との戦いを制し伊勢全土も手中に収める。 信雄の勢力拡大はさらに続く。大和を支配する筒井順慶を打ち倒し、これを制圧。さらに柴田勝家亡き後…