多くの企業が凝りもせずに「不祥事」を繰り返しています。 「再発防止」などということが言われますが、同じ場所で繰り返されることも多く、またそれを教訓に他社が襟を正したなどと言うことはまず無いようです。 本書著者は警察庁入省後、様々な危機管理や企業不祥事などを検討してきたそうで、そういった不祥事の中から13の事件を取り上げそのメカニズムに迫ってみようというものです。 「生かせなかった教訓」と題した章では、アクリフーズの農薬混入事件やNHK職員のインサイダー取引事件など。 「従業員が不正を犯すとき」では、メルシャン水産飼料事業部の循環取引事件、ベネッセの顧客情報漏洩事件など。 「ガバナンスの機能不全…