出力するメディアに応じて写真の見せ方を変えること。写真やカメラに対するだけでなく、かたちとなる先のメディウム・スペシフィシティを重んじることが中平卓馬の強度であり、それを展覧してくれているのがよい。 〈日常〉1997 ・展示プリント 2枚1組で見せ始めた頃という。97年の展示用プリントは余白が黒焼きされている。 〈日常〉、中平元氏蔵 ・パンフレット 冊子では白の余白。蛇腹式で1面に1枚としつつ、隣り合う2枚を1組として、細い黒枠で囲っている。 『日常―中平卓馬の現在―』展覧会パンフレット、個人蔵 〈デカラージュ〉1976 ・展示プリント ギャラリーの角を床から天井まで撮影し、平面化。 〈デカラ…