国と東京電力は「廃炉まで40年」との約束を空手形と考えていないか。目標は変わらないと言うのであれば、その道筋と熱意を示すべきだ。 国と東電が福島第1原発の廃炉までの期間を最長40年としたのは、米スリーマイル島原発(TMI)事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)の大半を除去するのに11年かかったことを踏まえた。第1原発は3基にデブリがあるため、約3倍の時間がかかると計算した。 しかし、第1原発のデブリは推定で800トンを超えており、TMIの6倍以上の量だ。TMIには事故後、44年以上経過しても高線量のデブリが一部に残っている。 日本原子力学会は、第1原発の敷地再利用に着手するには最短でも100年以上か…