「少年と犬」 小品ながら、短編SFの常道を踏襲したちょっとした佳作。ユーモアとブラックな色合いを織り交ぜながら、巧みに人間を風刺した展開がとっても面白い作品でした。これまで公開されなかったのもわかる一方で、どこかでやっていてもいいんじゃないかというレベルの映画でした。監督はL・Q・ジョーンズ。 キノコ雲が次々と映され、第四次世界大戦で世界が滅ぶ様子が映されていく。世界が滅んだ五日間の最終戦争から十七年が経った2024年、テレパシーを操る犬ブラッドと相棒の青年ヴィックは、女の悲鳴を聞いて現場に急いでいた。と言っても女を助けるのではなく、ヴィックは女を求めているのである。この世界では、遺伝子異常で…