【 了翁禅師塔碑 】 所在地: 台東区上野桜木1-14-11 寛永寺境内 了翁禅師は江戸時代前半の黄檗宗の僧侶で、俗姓は鈴木氏、了翁は号、諱名は道覚。 出羽国雄勝郡八幡村前田(現在の秋田県湯沢市幡野)に生まれ、承応年間(1652~ 1655)、隠元禅師に師事し、明応2年(1656)、隠元の黄檗宗萬福寺開山に尽 力している。 のちに諸国を巡る途中、霊薬の処方を夢に見て修得し、錦袋円と命名し、上野不忍池 池畔で薬屋を営み、俗甥の大助に任せた。錦袋円は数年のうちに数千両の利益を得るほ どの評判であったという。 寛文10年(1670)、利益を元手に天海版大蔵経6323巻を購入し、輪王寺初 代・守澄法親…