若狭国で生産された茶。小浜の明通寺は相当規模の茶園を有し、同じく小浜の西福寺も時の領主から茶園の安堵を受けていた。高浜日置の大成寺の「大成寺文書」からは、若狭国から京都へ茶を送った事例もみることができる。 明通寺の茶生産 西福寺の茶園 京都へ茶を送る 石山村の山茶 上根来村の上茶 参考文献 明通寺の茶生産 福井県小浜市門前にある真言宗の明通寺は、室町期には相当規模の茶園を有していた。 応永二十七年(1420)四月二十八日付「明通寺茶園出茶配分注文」には、明通寺が寺内の25坊および3公(「小納言公」「伊勢公」「兵部公」)の計28坊舎から徴収する茶の袋数が定められている。なお、文書には「但四十クロ…