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分子時計

(サイエンス)
ぶんしどけい

Molecular clock(英)
分子を使った時計。普通は分子遺伝学の分野で使われる概念。
簡単に言うと、祖先を同じくする二種の生物の遺伝子を比較し、それがどの程度違っているかを調べる。それによって、どのくらい昔にその生物が進化上分岐したのかを調べることができるとする。

概略

分子進化とは、生物を構成するDNAを構成する塩基配列や蛋白質を構成するアミノ酸の配列が変化(置換)していく現象である。
「分子進化の中立説」との概念があり、生物の分子進化は他のメカニズムの干渉を受けず、一定の頻度で起きているとする。
したがって遺伝的な祖先を同じくする生物同士の塩基配列やアミノ酸配列を比較して、どの程度の違いがあるかを調べれば、遺伝的な分化からどれだけ時間が経過したかが分かることになる*1
実際には「一定の頻度」と言っても全体を確率論で見た話であって、分子進化が起きる時間が厳密に決まっているものではない。また、遺伝子の種類や生物種の違いによっても変化速度は大きく異なる。

*1:単純化すると、例えば10万年に1個の割合で変化が起きているとして、50個の違いがあれば、500万年前に分化したはずだ、というような理屈である

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