第一次大戦後、ドイツ・スイスを中心にK=バルト・ブルンナー・ブルトマンらによって唱えられ、思想界に大きな影響を与えたキリスト教神学運動のこと。
内在主義と楽観主義が強い19世紀の自由主義神学に対抗して、神の超越性、人間の罪性、神の恵みのみによる救いなどを、従来の宗教改革的な正統主義ではなく、啓蒙主義以降の近代的視点から捉えなおそうとした。神の超越性と人間の認識的な限界、すなわち神と人との断絶を主張し、両者の弁証法的関係から信仰が始まると説いた。危機神学。
"キリスト教的現実主義"の立場から,ジミー・カーター,ブッシュ父子,バラク・オバマらアメリカの政治家たちに大きな影響を与えてきたラインホールド・ニーバーの古典的名著を復刊.第二次世界大戦末期に刊行され,デモクラシー社会が内包する脆弱性を指摘しながらも,その原理の正当性を擁護した本書は,デモクラシーの危機が叫ばれる今こそ必読のテキスト――. キリスト教のもつ諸洞察の観点からリベラリズムやオプティミズムを批判した神学者ラインホールド・ニーバー(Reinhold Niebuhr)は,アメリカにおいて〈ネオ・オーソドクシー〉と呼ばれる神学傾向の代表者とされている.ヨーロッパ大陸におこったカール・バルト…
認知療法では、対人関係などでトラウマになるようないやな体験をした時に自分の中に生じる「自動思考」を省察し、これを柔軟な考え方に変えることによってストレスの衝撃を軽減しようとします。「自動思考」に影響を与えるいるものが「スキーマ」であり(schemaで独語読みはシェーマで元々、図や図式を意味する)、そこから生じるものが「認知バイアス」(物事の解釈)です。加藤諦三氏がよく事実と解釈とを区別してお話される後者を指します。「スキーマ」が自分の思考傾向を形成する図式ひいては思考の元になる価値観だとすれば、その価値観から偏見(バイアス)が生じてきます。そして何かあると瞬時に脳内に生じる思いやイメージが「自…
">私にとって聖書的神観は、以下の量義治氏の説をもって最適とする。 ">「神は人間の外に存在する絶対的実在なのである。しかも自我としての人間に対して立つ絶対的他者である。言い換えれば、自我を超越するものとして、けっして自我の内に吸収され解消されることのできないものである。」(『宗教哲学入門』p108~109) ">以下、花岡永子博士の論文「神の概念の問題 世界の対話の中で」より引用。太字は私記。 ">「自然科学・技術との連関において。この連関においては、十九世紀末以来の、相対性理論や量子理論や不確定性原理等々の新しい物理学の発展により、単に人格的な神、あるいは祈りの対象としての人格的神は、妥当…