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唯一の地上戦

(一般)
ゆいいつのちじょうせん

日本が戦った太平洋戦争(第二次世界大戦、アジア太平洋戦争、大東亜戦争、昭和戦争)で沖縄戦を表現する際、よく使われる誤用表現。
ここでは「日本領」が暗黙の前提だが他に南樺太、東京(硫黄島)、北海道(占守島)などで地上戦が行われた。

沖縄戦については「最大規模の地上戦」などというと混乱を避けることが出来る。

日本政府の公式文書表現

日本政府も、政府答弁などで過去に沖縄戦を「国内唯一の地上戦」と呼んできたが、2010年にこの表現が「国内最大の地上戦」となった。

琉球新報の主張

沖縄の有力紙「琉球新報」は2010年6月23日の社説で、上記の政府の表現変更について

 沖縄戦とは、日本の領土で自国軍によって多数の住民が死に追いやられた唯一の地上戦と表現しても過言ではないのではないか。
 「国内最大の地上戦」という定義では、無残で残酷な実相が伝わらないのではないかと危惧(きぐ)する。

などと主張した。

関連参考記事(琉球新報)

2010年5月22日
 【東京】政府は21日、「沖縄戦」が先の大戦で国内「唯一の地上戦」とする表現に関し、「沖縄本島及びその周辺のみでそのような地上戦が行われたという認識は必ずしも正確ではない」とする答弁書を閣議決定した。その上で「沖縄戦」の表現を「国内最大の地上戦」とした。糸数慶子氏(無所属)への答弁。
 県内の沖縄戦研究者は「なぜ今閣議決定か」と疑問を示し、米軍普天間飛行場の移設問題が大きな政治問題となる中「再び戦争に巻き込まれたくない」などと県民が県外・国外移設の理由に挙げる沖縄戦を「わい小化する意図」を指摘する声が挙がった。
 糸数氏は5月10日の衆院沖縄北方特別委員会で、前原誠司沖縄担当相が山岡達丸氏(民主)の「日本国内では樺太などでも地上戦があった」との指摘を受け、「沖縄戦が国内唯一の地上戦であるという表現は必ずしも正確ではない」、「訂正した方がいい」と答弁したことを指摘。発言の真意をただした。
 前原氏の発言について、政府は答弁書で「先の大戦でわが国の領土での地上戦は複数の地域で行われている」と説明。「沖縄戦」については「国内最大の地上戦を経験し、多くの方々が犠牲となり、筆舌に尽くしがたい苦難を経験された」とした。
 樺太ではソ連軍による避難船への攻撃や陸上での無差別攻撃で、計約3700人の民間人が死亡したとされる。

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