【共産主義・ソ連の軍事思想】 この時期におけるソ連でも独自の軍事思想が発達していったが、その中には共産主義的思想の影響を受けたものもあることから、その部分も含めて把握しておく必要がある。 マルクスと並ぶ共産主義思想家であるドイツのエンゲルスは、『蜂起』などの著作などで革命時の武装蜂起や市街戦における軍事問題を取り扱った。エンゲルスは早くから暴力革命における軍事的要素の重要性を認知し、軍事研究に没頭していたことはあまり知られていない。ともあれ、エンゲルスはロシア革命とソ連の登場を見ることのないまま生涯を終えることになった。 ロシア革命後の赤軍(労農赤軍、後のソ連軍)を指導することになったソ連のト…