2004年に竹書房から発売された実話怪談小説集。著者は「超」怖い話シリーズでも活躍されている加藤一氏。このシリーズは「超」怖い話の姉妹編として位置づけられている。「弩」怖い話は、寄せられた体験談に肉付けを施し、小説の様な臨場感を与える…というコンセプトによって編まれたもので、加藤氏曰く「「超」怖い話が無駄をそぎ落とした引き算の怪談とするならば、「弩」怖い話は足し算の怪談」だそうだ。実はもう一つの企みとして「インターネット上に溢れる怪談を書籍化するための受け皿」といった意味も持っている。シリーズ1作目である「「弩」怖い話―螺旋怪談」には試験的にネット上で発表されていた体験談を2話収録。そして、通常の怪談書籍にはあまり類を見ない「笑える怪談:心霊落語」が収録されているのも、このシリーズの特徴だろう。
心霊落語のない最新刊「「弩」怖い話2 Home Sweet Home」発売中。
2005年2月26日、竹書房より発売された実話怪談小説シリーズ、「弩」怖い話の2作目。著者は加藤一氏。「足し算の怪談」の方向性はそのままに、前作「螺旋怪談」から更にグレードアップしている。著者をして「買うな・読むな・手放せ」と言わしめたその内容は、所謂「祟・因縁系の怪談」であり、実に厭な話が並ぶ。ネット上では「兎に角怖く、厭な話のオンパレード」という意見が多く、中には読み終えた後、捨てたものもいるらしい。それほどの実話怪談書籍である。
怪談好きなら一度読んでおく事をお勧めしたい。
ちなみにキャッチコピーは「今度の妹は凄い」であった。
「弩」怖い話〈2〉Home Sweet Home (竹書房文庫)