一条真也です。『神智学とアジア』吉永進一/岡本佳子/莊千慧編著(青弓社)を読みました。「西からきた〈東洋〉」というサブタイトルがついています。カバー表紙には、「オカルティズムからニューエイジ、現代のスピリチュアリティへと続く霊的な思想の要所にあり、アジアの宗教にも影響を与え、東西にまたがる活動をおこなった神智学運動。その越境性と分野横断的な営為、人的な交流を、近代の帝国主義やメディアの発達なども踏まえて多角的に検証する」と書かれています。 神智学は、宗教だけでなく、19世紀末から20世紀の政治や社会などにさまざまな影響を及ぼしました。欧米で誕生した神智学は、どのようにアジアに広まり、受容され、…