人にはそれぞれ、 その人特有の〝気質〟というものがある。 しかし殆どの人が、持って生まれたその気質を 他の人や世間の常識と違うからダメ、と捉え、 〝嫌なもの〟〝恥ずかしいもの〟として否定し、 心の奥深くに封印してしまったりする。 僕は10代の頃からずっと、 そんなに実力があるわけでもないのに、 仕事でも、プライベートでも、なぜか、 実力を持った目上の人、 先輩や年上の人に引き立てられてここまで来た。 仕事がうまくいくようにお膳立てをしてもらったり、 小説も、編集者に細々と手を焼いてもらうことで 出版できたりした。 僕自身もまた、そんな〝可愛がられキャラ〟を、 まんざらでもないと思っていた。 し…