「伊勢英子」と表記する場合もある。絵本作家。画家。1949年北海道札幌市生まれ。東京芸術大学デザイン科を卒業。「むぎわらぼうし」で絵本にっぽん賞、「水仙月の四日」で産経児童出版文化賞美術賞受賞。「マキちゃんの絵日記」で野間児童文芸新人賞受賞。他の作品に「ぶう」「気分はおすわりの日」「空のひきだし」「グレイのしっぽ」などがある。絵本制作と平行して絵本原画展、アクリル画の個展を開催。児童書の挿絵も多く手がける。
ルリユールおじさん
詩の絵本『最初の質問』(詩・長田弘/ 絵・いせひでこ) 先月、小6の教室で読んだ、長田弘さんの詩です。 大人にもぴったりで、ちょっと難しいかなと思ったのですが、来年中学生になる門出にも相応しいかなと、選んでみました。 いせひでこさんの水彩画も、どのページもとても美しい絵本です。 (詩の全文掲載はNGかもなので、部分的に引用します。) 今日あなたは空を見上げましたか。 空は遠かったですか、近かったですか。 雲はどんなかたちをしていましたか。 風はどんな匂いがしましたか。 あなたにとって、いい一日とはどんな一日ですか… と、始まり、読者への質問がずっと続きます。 窓の向こう、道の向こうに、何が見え…
久しぶりに本棚から出してきました。 いせひでこさんの「ルリユールおじさん」です。 過去のえほんmemoを見ると、買った当時の感想が出てきました。 久しぶりに絵本を買いました。いせひでこさんの新作です。ページをめくると、パリの香りがします。「RELIEUR(ルリユール)」というのは、製本職人さんのこと。フランスでは、こうした手仕事で製本される職人さんがいらっしゃるのですね。いったんバラバラになった本を新たに再生して行く過程を見ていると、本に対する愛情をとても感じます。そして、こんなふうに人との出会いがその人の人生につながって行く…その大切さも感じるのでした。(2006年10月18日 えほんmem…
いせひでこさんの新刊です。 いせひでこさんはこれまでもチェロを題材にした絵本を描いておられましたが、ピアノを題材にしたものは、今回がはじめてだそうです。 夏休みのおわりに、のんちゃんはおかあさんとふたりで、となり町からひっこしてきました。すぐ横には大きな森のようなお庭があるお屋敷がありました。 お母さんが仕事に出かけ、2階の荷物の中にトイピアノを見つけたのんちゃんはかつてお父さんに習ったカノンを弾きます。 すると、どこからか同じくカノンのメロディが聴こえてきました。それは森のほうから聴こえてきているようで…。 おじいさんが弾くモーツァルトの曲、色とりどりのガラス玉が、とつぜん階段からころがりお…
モナリザは幸福じゃなかったの? 「幼い子は微笑む」 (講談社 2016年2月 第1刷) 詩 長田弘 絵 いせひでこ 幼い子は微笑む (講談社の創作絵本) 作者:長田 弘,いせ ひでこ 講談社 Amazon どんな絵本… 長田弘さんの名詩に いせひでこさんが美しいイラストを添えました。 「ことば」を覚える前の幼い子が微笑む その短いひとときだけに 本当の幸福があると詩人は詠っています。 「微笑」がなんであるのかを詩人が詠んだ この詩の中の1節を抜粋します。 そして、幼い子は微笑んだ。 この世で人が最初に覚える ことばではないことばが、微笑だ。 人を人たらしめる、古い古い原初のことば。 詩人は「こ…
パリの植物園の研究員であるわたしと、日本から来ている少女との 木をめぐる交流のお話。 木は何も語らないし、どこかへ行ってしまうこともない。 いつもただそこにいて、私たちを優しくそっと包んでくれる存在。 少女はたったひとりで、今日も木と向き合う。夏の青々とした木の姿を いくつもスケッチに残し、花壇の色鮮やかな花も描く。 植物園の立ち入り禁止の場所にさえ、植物がより近くに感じられる場所まで、 少女は足を踏み入れてしまう。 そんなある日、植物園の花を少女はひきぬいた。 おじいちゃんにプレゼントしたかったらという理由で・・・ 研究員のおじさんは少女にひまわりの種を渡す。 そしておじさんは少女と一緒に4…
絵本の四角の中に広がる空。 空の展覧会。その絵は時間ごとに変化する。同じ絵はひとつとしてない。 数年前に旅行で行った直島の地中美術館の中で、ごろんと大きな石の上に寝転がり、 白い額縁の中に納まる大きな空の絵画を楽しんだことを思い出す。 風が強く吹けば、雲は流れ、形を変える。 夕暮れどきには、青かった絵は、ピンク色、赤色、紫色へと変化していく。 夜になれば、真っ黒な絵の中に星の小さな光が散りばめられる。 夏になればモクモクと膨れ上がる入道雲。 秋になれば、モコモコ羊雲。 雲から差し込む光の筋、天使のはしご。 空は時に海のようだし、地図のように大きな大陸のようだし、 形を変え、色を変え、つかみどこ…
阪神大震災で、亡くなった人、壊れた建物、失われた街並み、 被災された人々を元気づけるための、大震災復興支援コンサートのお話です。 男の子は、飼っていた犬を亡くし、お父さんが新しい犬の代わりにと、 チェロを買ってくれ、それから男の子はチェロ教室に通っています。 今日はそのチェロ教室に、新しい生徒の女の子が入ってきました。 どうやら男の子と同じ年ぐらいの子です。 女の子は、ぼくよりも難しい曲を弾いているけど、 なんだか怒っているみたいな音だなと感じました。 教室の帰り一人で歩いていると、後ろから女の子が声をかけてきて、 二人は公園に行って、チェロを弾き始めます。 女の子は、小鳥の声も、風の音も、川…
パリの街の一角、路地裏の小さなお店がルリュールおじさんのお店。 ルリュールとは、手作りの製本のこと。パリでも製本の60の工程すべてを手仕事で できる魔法の手を持つ職人ははもうひとけたになったそう。 ある朝、植物が大好きな女の子の図鑑が、バラバラになってしまい、 大切にしていた図鑑だったので、女の子はとてもがっかりしていた。 本屋さんには新しい植物図鑑がいくつもあるけれど、 どうしてもこの本を直したいと思っていた。 すると町の古本屋さんが、ルリュールおじさんに直してもらえばいいと 教えてくれ、女の子はさっそくルリュールおじさんのお店を探し出す。 おじいさんは、よくこんなになるまで読んだねと言って…
2024/01/01 0001 小さなピスケのはじめてのたび / 二木真希子著 (えほんはともだち)2024/01/01 0002 たこあげ / 青山友美作 (講談社の創作絵本)2024/01/02 0003 ねこまたごよみ / 石黒亜矢子著 (ポプラ社の絵本)2024/01/02 0004 よるのびょういん / 谷川俊太郎作 ; 長野重一写真2024/01/03 0005 だれのおとしもの / 種村有希子著 (PHPわたしのえほん)2024/01/03 0006 うろこだま / 長谷川摂子文 ; 下田昌克絵 (てのひらむかしばなし)2024/01/03 0007 まよなかのサイクリング / …
著者:原田マハ 出版社:文藝春秋 発売日:2019年05月 ページ数:441P あらすじ 日本に美術館を造りたいという夢を追いかけ、生涯を懸けた松方幸次郎や日置三郎を主人公とした国立西洋美術館の誕生を描いたアート小説。美術館のために収集し、第二次大戦の敗戦を受けフランス政府に没収された松方コレクション返還に奔走する。 書評 最初に特筆したいのがタブロー(フランス語の「絵画」)をタイトルに使ったこと。原田マハの影響で「タブロー」という言葉を知った日本人は多いだろう。それだけでも大いなる価値のある本。そして表紙デザインの美しさ。文庫本はゴッホ《ファンゴッホの寝室》がカバーとなっているが、ハードカバ…
よく晴れました。大変気持ちが良いです。ベランダ朝顔です。 朝顔が絡みついていたトマトさま。枯れているようだったのですが抜かないでいたら花が咲きました。これから実がつくかな。 出先のザクロ。まるまる太っていっぱい生ってました。 さて、先日は小説選択に失敗。一番本を読むのが楽しかったのっていつだったろうと考えた。 うーん。子供時代かもしれない。絵本ですね。 最初の印象が良かったんだなあ。 親さまありがとうございます。 で、大人の小説はどうも重苦しいので絵本に戻ることにしました。 そういえば以前、いせひでこさんの絵本をご紹介してくださったブログを読みました。 借りようと思っていたんですが後手に回って…
本日紹介された本 『巴里に死す』芹沢光治良『暗闇の効用』ヨハン・エクレフ『いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才』今井 孝『死にたくなったら電話して』李龍徳『ラブカは静かに弓を持つ』安壇 美緒『チェロの木』いせ ひでこ 『佐橋くんのあやかし日和』三卜二三『きまぐれ博物誌』星 新一★アイスブレイク「旅行に本を持っていく?」毎日暑い日が続きますね!夏の休暇に旅行に行かれる人も多いのでは?ということで、アイスブレイクは旅に本を持っていくか聞いてみました。持っていくけれど結局少ししか読まない、旅先で買ってしまう、普段読まない本を持ってく、勉強のために集中して読むなど、さすが本好きの集まり、全員何らかの…
絵・大島 都幾枝(大字大野生まれ) ゴマの花が咲き 実がつきます。
いぬいとみこさん作。 郵便ポストにサクタあてのあたたかい手紙が届きます。 山のおばあちゃんからでした。 早く返事を届けたくて、サクタは自分で持っていこうとします。 いせひでこさんの絵が、物語をさらに味わい深くしてくれています。
こんにちは~やまだふじもです。 新緑の美しい時です。 さて、なかなかブログを更新できずにいました。 というのは、3月20日春分(宇宙元旦の日)から、 YOUTUBEでライブ配信を始めました。 発信方法を会得するまでに時間がかかり、ブログ更新ができずにいました。 ここに来て、やっと時間的に余裕が出き、投稿した次第です。 ライブ配信は、読書推進の一環として、チャレンジしているものです。 まだテスト段階です。 どういう内容かと申しますと、 その月に生まれた(正確に申し上げると、星占いでその星座が巡ってきた時の) 有名人、偉人の伝記やその作者の作品を10分、読みます。 そのあと、簡単に感想を述べるとス…
絵・大島 都幾枝(大字大野生まれ) 里から山へ。春が花たちを導きます。梅・桃・桜・シャガ・つつじときがわが一番華やぐ季節シュウカイドウの花やホタルたちも準備に入っているでしょうか。 (掲載誌「広報ときがわ」はコチラ)
先日、久しぶりに読書会に参加しました。 書店員時代は、書店員や図書館員、自宅で文庫を開いている方たちと数年間毎月、課題やテーマを決めて読んだ感想や解釈を話したり、自分の好きな本を紹介したりという会をしていました。 今回、ラジオ体操のあと寄っているNPOの図書室で読書会があるとのことで参加してみました。 参加者は少なかったものの、本の好きな方達と話が出来て楽しい時間を過ごせました。 感想や解釈が同じなら「そうなのよ〜♡」と、うれしくなったり、違ったなら「ほぉ〜」と目からウロコ体験が出来る。 知らない本を知ることができたり、刺激をもらったり。 参加して良かったです。 ☆NPO職員さんが紹介してくれ…
このブログでは、紫式部と源氏物語の名所・ゆかりの地を紹介しています。 実際に行ってみました。ぜひ、旅の参考にしてみてください♬♪(^^♪ 1.蘆山寺と紫式部の関係は? 2.有名な見どころ 3.所蔵品 与謝野晶子:源氏物語礼賛 源氏物語絵屏風 元三大師堂の仏像 4.アクセス・拝観時間・料金 5.『光る君へ』や『源氏物語』のファンには是非行って欲しい 1.蘆山寺と紫式部の関係は? 蘆山寺(ろざんじ)は、紫式部が住んで生活をした場所です。 紫式部はこの場所で育ち、結婚をして、一人娘を産んで育てました。 『源氏物語』 『紫式部日記』 『紫式部集』 などは、ほとんどがこの場所で書かれたと言われています。…
今年の三年生は 2008年4月〜2009年3月生まれ キミらが生まれたときに、初版がでた本を集めてみた。 新しい感じがする? 古い感じがする?■つみきのいえつみきのいえ作者:平田 研也白泉社Amazon■透明標本[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~作者:冨田 伊織小学館Amazon■大きな木のような人大きな木のような人 (講談社の創作絵本)作者:いせ ひでこ講談社Amazon■雨ふる本屋雨ふる本屋 (単行本図書)作者:日向 理恵子童心社Amazon■ぼくがバイオリンを弾く理由ぼくがバイオリンを弾く理由 (ノベルズ・エクスプレス 2)作者:西村 すぐ…
こんな感じのときがわです 絵・大島 都幾枝(大字大野生まれ) ときがわ生まれの大島さん見たままの景色を 感じたままに 描きました これから毎月 ご紹介(掲載誌「広報ときがわ」はコチラ)
山本けんぞうさん作。 いせひでこさんの絵なので、読みました。 この路に、いつから、三本足がすみついたのか?だれもしらない。 という一文から始まります。 まるで、いせひでこさんが書いたような物語です。 グレイを思い出して、もう一回、絵だけ見直しました。