「伊勢英子」と表記する場合もある。絵本作家。画家。1949年北海道札幌市生まれ。東京芸術大学デザイン科を卒業。「むぎわらぼうし」で絵本にっぽん賞、「水仙月の四日」で産経児童出版文化賞美術賞受賞。「マキちゃんの絵日記」で野間児童文芸新人賞受賞。他の作品に「ぶう」「気分はおすわりの日」「空のひきだし」「グレイのしっぽ」などがある。絵本制作と平行して絵本原画展、アクリル画の個展を開催。児童書の挿絵も多く手がける。
ルリユールおじさん
久しぶりに本棚から出してきました。 いせひでこさんの「ルリユールおじさん」です。 過去のえほんmemoを見ると、買った当時の感想が出てきました。 久しぶりに絵本を買いました。いせひでこさんの新作です。ページをめくると、パリの香りがします。「RELIEUR(ルリユール)」というのは、製本職人さんのこと。フランスでは、こうした手仕事で製本される職人さんがいらっしゃるのですね。いったんバラバラになった本を新たに再生して行く過程を見ていると、本に対する愛情をとても感じます。そして、こんなふうに人との出会いがその人の人生につながって行く…その大切さも感じるのでした。(2006年10月18日 えほんmem…
いせひでこさんの新刊です。 いせひでこさんはこれまでもチェロを題材にした絵本を描いておられましたが、ピアノを題材にしたものは、今回がはじめてだそうです。 夏休みのおわりに、のんちゃんはおかあさんとふたりで、となり町からひっこしてきました。すぐ横には大きな森のようなお庭があるお屋敷がありました。 お母さんが仕事に出かけ、2階の荷物の中にトイピアノを見つけたのんちゃんはかつてお父さんに習ったカノンを弾きます。 すると、どこからか同じくカノンのメロディが聴こえてきました。それは森のほうから聴こえてきているようで…。 おじいさんが弾くモーツァルトの曲、色とりどりのガラス玉が、とつぜん階段からころがりお…
モナリザは幸福じゃなかったの? 「幼い子は微笑む」 (講談社 2016年2月 第1刷) 詩 長田弘 絵 いせひでこ 幼い子は微笑む (講談社の創作絵本) 作者:長田 弘,いせ ひでこ 講談社 Amazon どんな絵本… 長田弘さんの名詩に いせひでこさんが美しいイラストを添えました。 「ことば」を覚える前の幼い子が微笑む その短いひとときだけに 本当の幸福があると詩人は詠っています。 「微笑」がなんであるのかを詩人が詠んだ この詩の中の1節を抜粋します。 そして、幼い子は微笑んだ。 この世で人が最初に覚える ことばではないことばが、微笑だ。 人を人たらしめる、古い古い原初のことば。 詩人は「こ…
パリの植物園の研究員であるわたしと、日本から来ている少女との 木をめぐる交流のお話。 木は何も語らないし、どこかへ行ってしまうこともない。 いつもただそこにいて、私たちを優しくそっと包んでくれる存在。 少女はたったひとりで、今日も木と向き合う。夏の青々とした木の姿を いくつもスケッチに残し、花壇の色鮮やかな花も描く。 植物園の立ち入り禁止の場所にさえ、植物がより近くに感じられる場所まで、 少女は足を踏み入れてしまう。 そんなある日、植物園の花を少女はひきぬいた。 おじいちゃんにプレゼントしたかったらという理由で・・・ 研究員のおじさんは少女にひまわりの種を渡す。 そしておじさんは少女と一緒に4…
絵本の四角の中に広がる空。 空の展覧会。その絵は時間ごとに変化する。同じ絵はひとつとしてない。 数年前に旅行で行った直島の地中美術館の中で、ごろんと大きな石の上に寝転がり、 白い額縁の中に納まる大きな空の絵画を楽しんだことを思い出す。 風が強く吹けば、雲は流れ、形を変える。 夕暮れどきには、青かった絵は、ピンク色、赤色、紫色へと変化していく。 夜になれば、真っ黒な絵の中に星の小さな光が散りばめられる。 夏になればモクモクと膨れ上がる入道雲。 秋になれば、モコモコ羊雲。 雲から差し込む光の筋、天使のはしご。 空は時に海のようだし、地図のように大きな大陸のようだし、 形を変え、色を変え、つかみどこ…
阪神大震災で、亡くなった人、壊れた建物、失われた街並み、 被災された人々を元気づけるための、大震災復興支援コンサートのお話です。 男の子は、飼っていた犬を亡くし、お父さんが新しい犬の代わりにと、 チェロを買ってくれ、それから男の子はチェロ教室に通っています。 今日はそのチェロ教室に、新しい生徒の女の子が入ってきました。 どうやら男の子と同じ年ぐらいの子です。 女の子は、ぼくよりも難しい曲を弾いているけど、 なんだか怒っているみたいな音だなと感じました。 教室の帰り一人で歩いていると、後ろから女の子が声をかけてきて、 二人は公園に行って、チェロを弾き始めます。 女の子は、小鳥の声も、風の音も、川…
パリの街の一角、路地裏の小さなお店がルリュールおじさんのお店。 ルリュールとは、手作りの製本のこと。パリでも製本の60の工程すべてを手仕事で できる魔法の手を持つ職人ははもうひとけたになったそう。 ある朝、植物が大好きな女の子の図鑑が、バラバラになってしまい、 大切にしていた図鑑だったので、女の子はとてもがっかりしていた。 本屋さんには新しい植物図鑑がいくつもあるけれど、 どうしてもこの本を直したいと思っていた。 すると町の古本屋さんが、ルリュールおじさんに直してもらえばいいと 教えてくれ、女の子はさっそくルリュールおじさんのお店を探し出す。 おじいさんは、よくこんなになるまで読んだねと言って…
絵・大島 都幾枝(大字大野生まれ) 里から山へ。春が花たちを導きます。梅・桃・桜・シャガ・つつじときがわが一番華やぐ季節シュウカイドウの花やホタルたちも準備に入っているでしょうか。 (掲載誌「広報ときがわ」はコチラ)
先日、久しぶりに読書会に参加しました。 書店員時代は、書店員や図書館員、自宅で文庫を開いている方たちと数年間毎月、課題やテーマを決めて読んだ感想や解釈を話したり、自分の好きな本を紹介したりという会をしていました。 今回、ラジオ体操のあと寄っているNPOの図書室で読書会があるとのことで参加してみました。 参加者は少なかったものの、本の好きな方達と話が出来て楽しい時間を過ごせました。 感想や解釈が同じなら「そうなのよ〜♡」と、うれしくなったり、違ったなら「ほぉ〜」と目からウロコ体験が出来る。 知らない本を知ることができたり、刺激をもらったり。 参加して良かったです。 ☆NPO職員さんが紹介してくれ…
このブログでは、紫式部と源氏物語の名所・ゆかりの地を紹介しています。 実際に行ってみました。ぜひ、旅の参考にしてみてください♬♪(^^♪ 1.蘆山寺と紫式部の関係は? 2.有名な見どころ 3.所蔵品 与謝野晶子:源氏物語礼賛 源氏物語絵屏風 元三大師堂の仏像 4.アクセス・拝観時間・料金 5.『光る君へ』や『源氏物語』のファンには是非行って欲しい 1.蘆山寺と紫式部の関係は? 蘆山寺(ろざんじ)は、紫式部が住んで生活をした場所です。 紫式部はこの場所で育ち、結婚をして、一人娘を産んで育てました。 『源氏物語』 『紫式部日記』 『紫式部集』 などは、ほとんどがこの場所で書かれたと言われています。…
今年の三年生は 2008年4月〜2009年3月生まれ キミらが生まれたときに、初版がでた本を集めてみた。 新しい感じがする? 古い感じがする?■つみきのいえつみきのいえ作者:平田 研也白泉社Amazon■透明標本[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~作者:冨田 伊織小学館Amazon■大きな木のような人大きな木のような人 (講談社の創作絵本)作者:いせ ひでこ講談社Amazon■雨ふる本屋雨ふる本屋 (単行本図書)作者:日向 理恵子童心社Amazon■ぼくがバイオリンを弾く理由ぼくがバイオリンを弾く理由 (ノベルズ・エクスプレス 2)作者:西村 すぐ…
こんな感じのときがわです 絵・大島 都幾枝(大字大野生まれ) ときがわ生まれの大島さん見たままの景色を 感じたままに 描きました これから毎月 ご紹介(掲載誌「広報ときがわ」はコチラ)
山本けんぞうさん作。 いせひでこさんの絵なので、読みました。 この路に、いつから、三本足がすみついたのか?だれもしらない。 という一文から始まります。 まるで、いせひでこさんが書いたような物語です。 グレイを思い出して、もう一回、絵だけ見直しました。
1月の読書メーター読んだ本の数:64読んだページ数:4116ナイス数:166小さなピスケのはじめてのたび (えほんはともだち)の感想★★★★★読了日:01月01日 著者:たこあげ (講談社の創作絵本)の感想★★★☆☆読了日:01月01日 著者:青山 友美ねこまたごよみ (ポプラ社の絵本 80)の感想★★★★☆読了日:01月02日 著者:石黒 亜矢子よるのびょういん (こどものともセレクション)の感想★★★★☆読了日:01月02日 著者:谷川 俊太郎だれのおとしもの? (PHPわたしのえほん)の感想★★★★☆読了日:01月03日 著者:種村 有希子うろこだま (てのひらむかしばなし)の感想★★★…
2023年の読書メーター読んだ本の数:596読んだページ数:32705ナイス数:1287声の森の感想★★★★★読了日:01月01日 著者:安房 直子いたずらコヨーテキュウの感想★★★☆☆読了日:01月01日 著者:どい かやラベンダー―せかいいちゆうかんなうさぎの感想★★★☆☆読了日:01月01日 著者:ポージー シモンズさとうねずみのケーキの感想★★★★★読了日:01月01日 著者:ジーン ジオン月夜の誕生日の感想★★★★☆読了日:01月02日 著者:岩瀬 成子エミージーンのぼうしの感想★★★★☆読了日:01月02日 著者:メアリー チャルマーズおじいちゃんのゆめのしま (児童図書館・絵本の…
『ピアノ』(2023年)いでひでこ作・絵 偕成社 新刊よかったです! 週一更新サボってしまいました。いや、実は書いてはあったのですが、うーん、こんな文章じゃ伝わらないと思ってアップできなかったのです。毎回、“伝わらないなあ、でも、ま、いっか”とアップしてきたのですが、いつもにもまして伝わらない感がすごくて、文章力のなさに情けなくて。でも、また開き直ることにしました! 先日ですね、児童文学ではないとあるベストセラーを読んでみたんです。ある方が大大大絶賛していたのと、あらすじ読んだら好みだったので。さすが、ベストセラー作家。ぐいぐいと続きを読ませたくなる筆力。心温まる素敵なお話でした。 でもね、そ…
チェロの音と“1番の読者”が印象に残る 映画『銀河鉄道の父』を観て、すぐにこの作品を観たからか? チェロの音とチェロそのものに、なんだか惹かれる。 チェロの音のイメージは、ふくよかであったかい音。 コントラバスほど低い音ではないけれど、木のぬくもりがとても感じられる楽器。 「翼をください」の演奏でもそれは感じられる。 翼をください~イタリアの広場~ 髙見優 サウンドトラック ¥255 provided courtesy of iTunes 個人的に上の演奏は、アコースティックサウンドで好き。 せいじ君のセリフに 本を読んでいたら、チェロの音がする とある。 思わず絵本『チェロの木』を思い出し…
●勤労感謝の日。職人の技術に驚き、かつ夢を叶える女の子のまっすぐな姿を。高学年向け絵本。10分強。 ルリユールおじさん (講談社の創作絵本) [ いせ ひでこ ]posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング6年生の国語の教科書掲載図書です。 勤労感謝の日が近いので、お仕事の話として5年、6年向けに読み聞かせをしました。 横長のおおきな本のため、読み聞かせる側としては、持ち手から遠い側が見にくい本ではありますが、淡いタッチの外国の街並み、無駄のない地の文で、しっとりと読んであげたい本です。「パリの街に朝がきた。」と始まります。 よく見ると、登場人物の女の子と、ルリユ…
たぬき / いせ ひでこ 〈お日さん、あったかいねえ〉 〈かあちゃんみたいだねえ〉 2011年の春、絵描きの家の庭にあらわれた たぬきの一家。 産む、育てる、いのちの絆の物語は、やがて別れと旅立ちへ。 小さなからだ全身で「生きる」たぬきたちと、絵描きとの まぼろしのようなおはなし。 常日頃「たぬき可愛いたぬき可愛い」とうわごとのように呟き、TwitterXのTLは投稿たぬき写真だらけ、たぬきの飼われている動物園に行っては「たぬー!たぬー!」と大騒ぎしているはた迷惑なたぬき中毒老人のオレであるが、たぬき好きが高じてお次はたぬき絵本を購入してしまったのである。 作者は北海道生まれの画家・絵本作家い…
9月の読書メーター読んだ本の数:77読んだページ数:3839ナイス数:162美しい元素 オールカラー (学研の図鑑)の感想★★★★☆読了日:09月02日 著者:トチノキ村の雑貨屋さんの感想★★★★☆読了日:09月03日 著者:茂市 久美子川まつりの夜の感想★★★☆☆読了日:09月03日 著者:岩城範枝あのこの感想★★★☆☆読了日:09月04日 著者:樋勝朋巳あのひのクジラの感想★★★★☆読了日:09月05日 著者:ベンジー デイヴィスいそげ! きゅうきゅうしゃの感想★★★★☆読了日:09月05日 著者:竹下 文子クレヨン色の川の町で (文学の泉)の感想★★★★☆読了日:09月05日 著者:上条…