129.いつかの岸辺に跳ねていく/加納朋子 石は意思を持って、遠く未来に跳ねていく。(p.318) いつかの岸辺に跳ねていく (幻冬舎文庫) 作者:加納 朋子 幻冬舎 Amazon 大きな体と穏やかな人柄を合わせ持つ少年と変わり者でありながらお人好しで誰にでも優しい幼馴染の少女、そんな二人の物語が重なった時、お互いを思いやる温かな真実が明らかになる、加納朋子の長編小説。 「日常の謎」にフォーカスした作品が多い加納さん。好きで何冊も読んでいるのに、意外にも紹介するのは初めてだった。 恵まれた体を持っていたことから「クマ」というあだ名で呼ばれていた主人公の護は、怪我によって部活を満足にこなせない時…