祈る 天地(あめつし)のいづれの神を祈らばか愛(うつく)し母にまた言問(ことと)はむ 万葉集・大伴部麻与佐 *天地(あめつし): 「あめつち(天地)」にあたる上代東国方言。 霰(あられ)降り鹿島(かしま)の神を祈りつつ皇(すめら)御軍(みくさ)にわれは 来にしを 万葉集・大舎人部千文 そのかみや祈り置きけむ春日野の同じ道にも尋ね行くかな 大鏡・藤原道長 うかりける人を初瀬の山おろし烈しかれとは祈らぬものを 千載集・源 俊頼 民のため時ある雨を祈るとも知らでや田子の早苗とるらむ 新千載集・後醍醐天皇 生死(いきしに)の界(さかい)離れし君なれどなほ千代ませと祈らるるかな 落合直文 耳澄ます人無き…