春一番の便りが過ぎ、フラワーショップに桃の花が置かれ始めた頃、娘から「お雛様を飾ったから見に来て」とLINEで誘われた。 私は久しぶりに結婚したての娘夫婦の住む隣町に出掛けて行く事にした。 到着したのは昼過ぎだったが私の為に(というより人形の為に?)ぼんぼりが灯された。 自然と「あかりをつけましょ、ぼんぼりに♪」のあの歌が思い出される。 そもそもお雛人形は位の高い方の婚礼を表しているらしく、古くは結婚式は夜行われたそうなのでぼんぼりは必須アイテムなのだ。 春の夜の結婚式とは何とも素敵ではないか。 満開の桃の花の下、踊ったり笛を吹いたりするのは疲れるから私は断然右大臣の役が良い。 甘い白酒は遠慮…