エセル中田『The Other Side of Hawaiian』 (東芝EMI、1996年) 一聴した感想は「あれ、名盤なんだけどどうしよう」。どうも漢字カナまじりのアーティスト名に慣れないのか、ジャケットをみてもB級というか変化球というか、名作の構えがなかったので―失礼!―、おおいに戸惑った。無形の位というものだろう。 エセルさんが日本の民謡をうたっているのだが、これにかぎらず、ふだんロックやジャズやブルースをきいているひとが民謡をきこうとおもったら、日系のひとのむかしの盤をえらぶといいのではないかとおもう。歌詞のわかるワールドミュージックとしてきけるので、だいぶとっつきやすくなる。 昭和…