一体、この美しさの正体は、何なのだろう?…自然のもつ、物理的な規律や、正確さのためか、それとも逆に、あくまでも人間の理解を拒みつづけようとする、その無慈悲さのせいかなのか? 『砂の女』安部公房 八月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。暑い中でしたが、ほぼ満員御礼となりました。ありがとうございました。 今回とりあげた作品は安部公房の『砂の女』でした。2017年の6月にもとりあげたのですが、今年が安部公房生誕100年ということと、そのときかなり好評だった記憶もあり、再度とりあげました。私は〈再読〉ということを、新しい本を読む以上に大変重要視しており、これからも過去取り上げた作品を再度取り上げたいと…